2024.02.24
住宅診断レポート-2024年2月
最近行ってきた住宅診断の様子を、いくつかまとめて紹介したいと思います。
☑床の傾斜を計測
6/1.000以上の数値は劣化事象に該当します。
床下地の腐朽や想定以上の重量物の積載などにより部分的な沈み込みや変形した可能性がある他に、基礎の沈下や床組の変形により発生する可能性もあります。
➣➣数字で表す事で、容易に確認できる事は大切です。
☑内部基礎の状況
床下に潜り込みました。湿度が高く感じたので、普段よりも奥へ奥へと基礎外周部まで進んで行くと、コンクリートに湿った跡が確認できました。
基礎工事の施工時、水抜き穴を設けて工事中に雨が降った時はその穴から排水しますが、その穴が塞がれてなく外から水が入ったと思われます。
➣➣外側からだけでなく内側からも塞ぐ事が大切です。
☑内部の構造を確認
1階の浴室内に天井点検口があればそこから確認します。ここを見ると当時の施工状況が良く分かります。
木材の状態や金物の取付状況、構造的な事以外にも浴室換気扇やダクト、配線や配管の状況も確認できます。
今回は外周部の断熱材が胴差し下まで伸びてなく隙間が確認できました。断熱材本来の性能が発揮されなく時間が経つにつれて下に落ちてきます。
➣➣しっかり留め付ける施工は省エネ性にも関係するので大切です。
☑小屋組の確認
2階の天井点検口から小屋裏に潜り込み雨漏りなどがないか確認しました。
木材を留め付けている釘のサビの状態に気づき、よくよく近くで見たら雨染み跡が確認できました。同じく付近の木材の腐朽も確認できました。
➣➣劣化が進行する前に実際に屋根を確認し、出来る限り原因追及に努め早めの対処が賢明です。
☑報告書
住宅診断については、「調査報告書」が15ページ以上、それについての「写真シート」が12ページ以上と、形式上の報告書には載らない細かな写真と、
部屋ごとに計測した床の傾斜図にアドバイスなど多数の情報を「独自の報告書」として10ページ以上、合計3部構成を1冊のファイルに綴じてご提供しております。
☑注意事項
ホームインスペクションとは、第三者の立場から既存住宅の劣化状況を調査し報告することです。国土交通省告示により、「建築士に限定」され尚かつ各講習機関による講習修了後に終了考査を受け合格した個人に付与されるものです。
建築士である「既存住宅状況調査技術者」が依頼者から報酬を貰いインスペクションを行うには、「建築士事務所の登録か所属」している必要があります。
不正な調査を行った場合や、これら全て条件を保持しない場合は、建築士法を根拠にした「罰則規定」が設けられており公表や除名など、大変厳しいものが基本となっています。
住宅診断を利用するにあたり、業者側がこのような条件を満たしていのるか
「依頼する側も確認する事」が重要です。
☑最後に
➣➣住まいも人と同じく定期的な診断が必要です。
➣➣Re-Style株式会社では、可能な限り床下と小屋裏の調査を追加料金なしで行っています。